負のスパイラル
資金に窮するようになると、とりあえず目先のお金の対処をしてしまい
気が付いたら借りては返す日々に。
私は5日ごとに支払があり、息つく暇もないくらいお金を用意することばかり考え
なんとか支払いを終えた日の夜は、束の間の安堵感と疲労感で
『神様、今日はゆっくり寝て良いですよね』と心の中でつぶやきながら眠ったりしていました。
事業をされている方は、資金調達に頭を抱えている人も多いと思います。
借りたお金を返すのは当たり前。
実際、返せなくなったとき
他社から借りて返すようになったら考えた方がいい。
その流れにいったら勇気を出して『払えません』と交渉する方が傷がひどくなりません。
当時の私は、その勇気がなく芋ずる式に増えていく借金におびえながらも
借金に借金を重ねていました。
最後は、親、兄弟、友人にまで行き着きました。
ここまで行くと最悪です。
まだ事業がうまく回っており、短期的な資金ショートであればなんとかなるでしょう。
ですが、回復の見込みもなく、自分の見栄と執着で事業にしがみ付いた状況での借金は
うまく資金も回せませんでした。
借金も、前向きな借金と後ろ向きの借金があるように思います。
事業をたたむ2ケ月前に銀行から融資を受けた時、実印を押しながら
この借金、返せれるのだろうかと思ったのを覚えています。
銀行などの金融機関からの借金は、返せなくなったときも粛々と交渉などで進みますが
身内や友人などは、返せなくなったときには感情などが絡まり
今までの関係がダメになる可能性も高いです。
身内が一番、遠慮がないだけに手厳しい。
私は相当へこみました。トラウマになるくらいに。
手厳しい言葉に傷つき、過呼吸になるくらい泣いたことがあります。
親と絶縁関係になった2か月後に父親が突然亡くなりました。
最後に会話したことが借金の罵り合いになるとは、その時には思いもせず。
価格:26,999円 |